呼吸

誰でもできる!血ガスを読み解く方法 その2

 

こんばんは!

本日は血液ガス分析をしてみましょう!

酸塩基平衡とは知っていますか??
体は恒常性を保つためにいつも一定のpHを保っています。

phをどのように調整しているかといいますと…

CO₂とHCO₃⁻によって調整しています。

CO₂は呼吸で調整しています。酸素を吸って二酸化炭素を吐き出しますね。

HCO₃⁻は腎臓の再吸収で調整しています。

この二つは相関関係にあり、以下の化学式が成り立ちます。

CO₂+H₂O ⇋H⁺+HCO₃⁻

高校化学で学習したと思います。
忘れた方は以下のポイントだけ覚えておいてください。

CO₂は酸性
HCO₃⁻はアルカリ性(塩基)

さていよいよ、田中竜馬先生の4stepで行っていきたいと思います。

血液ガス分析、4step
1.アシデミアかアルカレミアか?
2.呼吸性か代謝性か?
3.代償は適切か?
4.代償が適切でなければ、他の異常は?

1.アシデミアかアルカレミアか?

アシデミアとは、酸性を意味し、アルカレミアはアルカリ性を意味します。
よく耳にするアシドーシスやアルカローシスとはその偏っていく状態を意味します。

この項目は単純明快です!
ズバリ、pHの正常値から逸脱しているのか否かです。

pH7.4だと正常ですが
pH7.2は?アシデミアですか?アルカレミアですか? もちろんアシデミアですね

これだけです。まずはpHの値から正常か異常かを見ます。

2.呼吸性か代謝性か?

pHを確認したら、次にPaCO₂とHCO₃⁻の値を見ます。

PaCO₂が35mmHg±5mmhgの範囲を逸脱した場合。

PaCO₂>40だと呼吸性アシドーシス
PaCO₂<30だと呼吸性アルカローシス

HCO₃⁻>26だと代謝性アルカローシス
HCO₃⁻<22だと代謝性アシドーシス

となります。

PaCO2は呼吸性〇〇、HCO₃⁻は代謝性と覚えてください。

〇〇性アシドーシスやアルカローシスと書きましたが、pHは正常であることもあります。
それが代償している状態ですね。

3.代償は適切か?

人は恒常性を保つために、アシデミアやアルカレミアにならないようになっています。
(体って凄いですよね。)

アシドーシスやアルカローシスの原因となった臓器に対し、もう一方がそれを中和する方向へ作用する。これが代償です。

例えば、呼吸性アシドーシスになると腎臓が頑張ってアルカリ方向へ動かし、何とかもとに戻そうとします。

代謝性アシドーシスになると、肺が頑張って呼吸性アルカローシスでもとに戻そうとします。

逆もしかりです。

代償には時間がかかります。急性期には代償が十分になされていないことも多いです。

逆に代償が間に合っていないということは、急性期であるということです。

 

4.代償が適切でなければ、他の異常は?

代償ができていない、なんてことでしょうか!!

そうなんです、代謝性アシドーシスの場合、いろいろな原因で起こります。

ここでAG(アニオンギャップ)の計算が必要になります。

血液ガスで測れない、酸性物質をこれで計算をします。

 

 

次回予告

次回は呼吸性アシドーシス・アルカローシス、代謝性アシドーシス・アルカローシスについてお話します。そこでアニオンギャップについて書ければと思います。

 

ps.記事の順番を間違えてしまいましたね。

うーん、これじゃうまく伝わらないね。反省。


看護師ランキング

acworksさんによる写真ACからの写真