続きまして、呼吸生理その2
「内呼吸・外呼吸」についてお届けしたいと思います。
内呼吸、外呼吸のいずれも酸素と二酸化炭素の交換を意味します。
その交換がどこで行われているかの違いで呼び方が変わります。
内呼吸とは
血液と細胞の間のガス交換。細胞呼吸もしくは組織呼吸とも呼ばれる。
動脈血から酸素を組織に渡し、組織から二酸化炭素を血液に渡し静脈血となる。
外呼吸とは
外気と血液とのガス交換。肺呼吸とも呼ばれる。
肺において酸素を取り入れて、二酸化炭素を排出すること。
酸素と二酸化炭素の受け渡しは、物質の濃度が高い方から低い方へ(濃度勾配)
移動する現象である「拡散」によって行われます。
肺胞の拡散障害はまた低酸素をきたす病態で詳しくお話します。
臨床で呼吸を考える場合、外呼吸に問題がある場合が多いです。
外呼吸では先ほど述べたように、外気と血液とのガス交換を行っています
が・・・
外気を取り込むためには呼吸運動を行う必要があります。
呼吸運動を行って、肺胞に酸素を取り入れ、
二酸化炭素を吐き出すことを肺胞換気といいます。
肺胞に入った新鮮な空気を、肺胞に取り巻く毛細血管に拡散し、
酸素と二酸化炭素の受け渡しをしています。
外呼吸は肺胞換気とガス交換を担っています。
本日はここまでです。
次回は換気に必要な呼吸運動、換気の仕組みについてお届けします。